【第五日目】
6月14日 我々が出発準備をしているところへガンマー夫人が尋ねてきた。スイススキー
協会のバッジを皆記念にいただく。今日は朝一番で隣町ホスペンタールにある
セップさんのホテルを訪問。今回泊まりたかったのだが一部改修中のため見学
するだけになった。早朝より彼と父上が出迎えてくれた。先年パラツアーのおり
立ち寄り見せてもらった客室は天井を除き改修されている様子。しかし古いペ
チカ、200年を経過した木部は変わっていない。
フルカ峠超えの山岳展望ルートを町の人達に薦められたが、今日の日程はタ
イトなためRealp からOberwaldまで車ごと専用列車に乗車(車1台25F)して
時間短縮すべく、新フルカトンネルを縦断する。
スイス往復40回以上という隊長は長野や東京と同じ地理感覚で迷う事無く
運転している。いよいよツェルマットだ。途中3年前高橋夫妻ががけ崩れの為
足止めされたという道路が今トンネル工事をしている。垂直に切り落とされた壁
にこれから掘削する目印か赤い円が描かれている。(帰路ここに掘削機が嵌め
込まれている珍しい現場を目撃した)
Staldenで車をデポ。ここからガソリン車は入れない。空港以来荷物を手で運ぶ
事になる。登山列車はカートごと乗り込み、荷物車両にフィックスできる装置が
ついている。すべてが旅客のために至れり尽くせりの設計に感心する。
今夜の宿一泊に必要な荷を携行して残りは駅に預ける。とりあえず昼食という
事で駅前ブッフェでに入る。しかしここのウェートレスの態度が極めて非礼。
高橋夫人は激怒して店長を呼びつける。なにやらいい加減な弁明。案の定
出てきた料理は野菜が古く傷んでいたり、今回の旅でランク外の最悪だった。
ゴンドラで Klein Matterhorn (3883m) へ。マッターホルンがぐんぐん近づく。
しかし、である。ゴンドラを降りて更に展望台に登るのだが、なんとマッターホル
ン方面は雲の中。モンテローザや遥かグリンデルワルト方面の山群はくっきり
展望できるのだが。早々にゴンドラ(なんと往復@78F)で下山。
再びツエルマットよりゴルナーグラード・モンテローザ鉄道(往復54F)に乗車、
アブト式軌道の電車は40分かけて終点Gornerglad(3090m)へ向かう。この
間いくつものカーブの度、様々なマッターホルンの山容を展望する事が出来る。
この登山電車の路線はまさに空中を遊泳しているような車窓の風景である。
山岳ホテルKulm-Gornergladは駅前、といっても舗装された坂道を百米ほど
登らねばならない。事前に高橋隊長が説明していたとおり、ここをフル装備で
移動するのはかなりきつい。他のツアーグループも皆軽装で来ている。
ホテル入り口広場はテラスになっていてマッターホルン、からモンテローザまで
指呼の間に眺望できる。夕映えの氷河は数々の山岳誌で見た写真そのまま
だった。しかしここは紛れもない現場なのだ。
私達と一緒にチェック・インした日本人ツアーの添乗員堀内嬢にそっと聞くと
そのツアーは50万円とか。もっとも私達より4泊長い旅だそうだ。平均年齢
全員還暦+αの客を引率する仕事は楽ではなさそう。明日のトレッキングに
ついて高橋隊長に色々質問していた。「雪が多いので止めた方がよい」だった。
高所でのアルコールはヤバイといっていたものの、夕食の食卓にはやはりビー
ルとワインが並んでいる。今回の旅でアルコールを口にしなかったのは高橋
夫人のみ。ホテルのボーイが明日のご来光は午前5時と皆に知らせる。
私達の部屋は三階だったが、階段の昇降がとても苦しい。やはり高所とアル
コールの為か。午後10時、部屋の窓から見るモンテローザはまだ明るい。
Kulm-Gornerglad泊
アンデルマットの朝

200年の歴史・ゴッタード・ホテル

その客室見学

車載列車

ツェルマット駅

ツェルマット駅

ツェルマットへ下る

ツェルマットへ下る


登山鉄道の車窓

マッターホルン


クルム・ゴルナード・ホテル

クルム・ゴルナード・ホテル

モンテローザ
