【第七日目】

6月16日	二日間マッターホルンを堪能したツェルマットを後にして、この先ルッツ
	エルンまでは未定であったコースを「やはり行かねばなるまい」という
	訳でインターラーケンに向かう。アイガーだ。
	GoppensteinからKonderstegまでまた車ごと列車に乗り込む。(25F)
	しかしこの区間は並行する山越えの自動車道はない。高速化の為か
	新しいトンネルを掘削工事であった。日本と同じ山国なのだから、トン
	ネルが多いのは不思議ではないがそのスケールの大きさに圧倒される。
	日本でもかつて車載貨物の運行が計画されたと思うが、連結した貨物
	車を道路として自動車を乗員ごと運ぶなど多分不可能だろう。「危険」
	と「自己責任」の思想が全く異なっているようだ。つづれ折の山岳道路
	にもガードレールはほとんど見当たらない。その代わりスピード指示票
	識が頻繁に建てられている。高橋隊長の説明ではそのスピードを越え
	たら谷に落ちるぜ、という事らしい。また実際曲がりきれないと彼は言う。
	もう一つ、チューリッヒを出てここまで信号機というものが全く無かった。
	交差点T字路のすべてはロータリーとなっている。これは多分交通量が
	日本とは違うので可能な方法かも知れない。
	ところでMLに送る予定でいたメールが通信不能。毎晩高橋隊長が七転
	八倒してその原因を探索していたが、なんと彼が契約していた長野の
	プロバイダーが超ローカルなネットで海外との交信が開かれていなかっ
	たとか。またホットメイルを利用したら愛甲が携帯電話に控えていた
	稲葉君のアドレスが間違っていた、と言う情けない顛末だった。
	エンゲルベルグの紀子さんからのメールで、インターラーケンの近くに
	日本のツアーが立ち寄らないスポットがあるというので行ってみる事に
	した。トルンメルバッハ(TRUMMELBACH→Uにはウムラウトが付いてい
	ます)と言う巨大な滝。ただしこの滝は外部から全く見えず岩山のトンネ
	ルの中にあった。あえて説明すれば、アルプスの岩盤に幅10m高さ50
	メートル位のチムニーがあり、その複雑な割れ目に氷河の水が落ち込み
	多分何万年かの時間がその割れ目に複雑な水路を形成したのだろう。
	アイガーにトンネルを堀り鉄道を敷いたスイス人は、ここでもこの景観を
	見せびらかしたくて、トンネル、エレベーター、回遊道路を岩盤の中に
	造ったというわけ。10Fだった。滝もさることながら、この造作にあきれる
	他無かった。高橋隊長曰く「俺は地面の中には関心が無い」と。
	残念。アイガー北壁はその半分が雨雲の中。この季節、いく先々
	が快晴であったら帰りの飛行機が無事でないかも知れないと納得。
	ルッツエルンにはガビーさんが母上と共に私達の最後の宿を予約して
	待っていてくれました。彼女の案内で最後のディナーは旧市街にある
	店のチーズ・フォンデュで乾杯。閉店時間まで飲みまくり食べまくり。
	ホテルの名を知らぬまま最後の夜を迎えたのだった。


トンネルの滝(様々な滝壷が沢山続く)


チューリッヒ駅正門