FACOB会の新体制について
13期 愛甲勝久
今回は中村会長の引退に伴い、中村会長のご指名により、今後私が会長を引き継ぐ事となりました。これからもよろしくお願い申し上げます。
従来会の運営は私を中心に常連の世話役が執り行うことが慣例でしたが、近年山岳部OB会であれば当然である登山活動が活発になってきたことから、運営について新体制を組もうと、その基となるべき「会則」を制定する事になりました。
いまさら何故と受け止められる方も多いと思いますので、経緯を記します。
5年前藤田OBの北沢峠での予期せぬ出来事は、今後再び繰り返してはならないものの、登山活動を続ける限り絶対あり得ないと断定できない悩ましいテーマであります。これについて、かつてメーリングリストでも様々な意見が出たことは記憶されている事と思います。この時検討会を持ちましたが、会としての明確な指針は打ち出すまでに至りませんでした。
かつての遭難事故(皆さんの現役時代)は、それに伴う経済的対応が大きなテーマだったのですが、今日では「仲間内」では完結しない団体・組織の「社会的責任」を問われるケースも珍しくない時世となっています。事例として落石の加害者責任」を問われたらどのように対処するのか、といったような案件です。
一方私達富士高山岳部OB会は、「山岳会」というよりは「同窓会」といった趣が強く、多くの岳友は山を共にした同窓生との再会や厚誼を求めて総会に参集されていると思います。
今回の会則は、半世紀にわたり活動の消長はあっても、今日に至ったこの会の履歴を明文化したものです。その行事の一つとしての登山活動については、前述の通り安全を担保するためのルールを定めることにいたしました。また、従来は行事の都度、任意に集まって運営を担当してきた幹事団を、具体的に「運営グループ」として組織します。
今回総会に出席された小刈米先生のお話では、先生の母校東京外語大山岳部OB会はFAC同様後継者がいなくなり、70周年を区切りに散会するや否や論議されているそうです。私達は少人数ながら今夏も合宿が実施されます。最年少会員がリタイアーするまでには、まだまだ十分な時間があります。このOB会が皆さんにとって、日常を離れたひと時を和やかに過ごす集まりとして、時には懐かしい山々を岳友達と再訪する窓口となるよう、継続したいと思っています。